介護タクシーの概要と事業方法

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2000年以降、日本では超高齢化社会の到来という言葉を頻繁に耳にするようになりました。
2020年12月時点で、国内の総人口は約1億2000万人となっています。
このうち60歳以上の高齢者が占める割合が約66パーセントとなっているので、日本は先進国の中で最も高齢者が多い国と言われているわけです。
これに伴い、介護福祉事業も活性化を帯びており、今では幼稚園・保育所よりも介護施設の方が多くなっています。
このなかでも昨今注目を集めてるのが介護タクシーで、全国には約15万件もの事業所があるほどです。
ここでは、この事業の概要と実際に会社を設立する方法を詳しく解説していくことにしましょう。
これからますます需要が伸びる業界なので、仕事として起業をすれば大きな収益を手に入れることもできます。
そのためにも、ここで詳しくその内容を手に入れてお役に立ててくだされば幸いです。

介護タクシーとは

まずは簡単に介護タクシーとはどのようなものか考えていきます。
このお仕事が確立されるようになったのは、2005年からです。
この年、新たに政府では介護保険制度というものが制定され、75歳以上の方を対象とした介護手当の受給を受けられる支援が発足しました。
それ以前は認知症なども一種の健康保険で賄われており、支援を受けるときは必ず全費用の3割負担をしないといけませんでした。
ところが約520万人に膨れ上がった介護認定者の中には、生活困窮者という弱者も多く、医療費が支払えない方も大勢いるのが実情です。
この方々に向けた支援であり、通院から継続的な治療もすべて保険で賄えるようにした補助金でした。
このサービスではタクシーを利用する際も毎月5000円までの利用券が支給され、高齢者を乗せた場合は別途自治体から補助金と差額が支給されるに至ります。
この制度が発足したことで、高齢者の通院のみに主軸をおいた介護タクシー会社が全国で生まれたというわけです。

ノンステップ式の自動車を用意

当初は大阪や名古屋・東京といった大都市圏のみで生まれましたが、現在では地方でも数多くの事業所があり、既存のタクシー会社の関連企業というスタイルをとっているのが一般的です。
この事業所では、ノンステップ式の自動車を用意されていて車いすの利用者でも簡単に乗車する事が可能になっています。
一般的なタクシーだとセダン型しかなく、最大でも4名までしか乗り込むことができません。
また車いすを利用なさっていると、一度それから降りて座席に着席しないといけないので、不便を強いられることでしょう。
この問題を打開するために、各会社では事業用の専用車両を用意されているというわけです。
なお、この専用車両を用意するにあたり、政府では最大で約2000万円の補助金を支給されています。
2010年以降に発足した新会社を対象にされていて、これまでに延べ4000件の事業所で利用されているほどです。

介護タクシー会社を発足させるには

ではここからは、実際に介護タクシー会社を発足させるにはどうしたらいいのかについて、詳しく見ていくことにしましょう。
既にタクシー会社を経営なさっている場合は、陸運局と労働局そして、各自治体の役所に届け出るだけで事業をスタートさせることが可能です。
地域包括支援センターというところが介護タクシーの認可を与えており、ここで計25項目の審査をパスすれば、いつでも仕事を開始することができます。
通常は無資格でも問題なくサービスの提供が可能ですが、より安全性に重きをおくのであれば、初任者研修や介護福祉士の資格を有したドライバーを手配するのが望ましいでしょう。
彼らは介護のプロフェッショナルなので、乗客の安全とお世話を円滑になされるからです。
今いるドライバーに資格取得を促すのであれば、この手当も自治体から補助金という形で受け取ることができます。
最大で一人当たり約10万円なので、会社が負担をすることなく必要な資格を持った人材を手に入れられるわけです。

求人で福祉関係の資格を持つ方を募集する

もっとも簡単な方法は、求人で福祉関係の資格を持つ方を募集することでしょう。
この時は普通自動車免許を有しており、なおかつ福祉関係の資格を持っている方と条件を付けるだけです。
安全な走行が必要となるため、普通自動車免許を取得してから約5年以上経過してる方を採用するのが望ましいといえます。
さらにペーパードライバーではなく、日頃からしっかりとハンドルを握っていることも確かめないといけません。
理想的なのは第二種自動車免許を持っていて、過去にタクシードライバーを経験なさった方です。
介護タクシーは通常のタクシー業務とは違い、街中を空車のままで走ることはありません。
規定の時間内に業務を終えられるというメリットもあるので、求人を出せばすぐに希望者が集まるでしょう。

まとめ

時給としては約1200円が全国相場ですが、福祉関係の資格を有している方の場合は資格手当も別途支給することになります。
この点も考慮して人材を集めるといいでしょう。
介護タクシー 開業資格

最終更新日 2025年6月27日 by tinasdelamp

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